ちょっぴり過酷なプチサハラマラソン！？
第１回 浜らんにんぐ練習会レポート

2009年１月17日（土）に「国境なきランナーズ©」オフィシャルランナー(〜09年7月まで) 井上真悟主催でネイチャーランニング体験イベント『第１回浜らんにんぐ練習会』が行なわれました。以下はそのレポートです。

『浜らんにんぐ練習会』とはその名の通り、浜辺〜砂〜を走る練習会です。
但し、練習時間内の決められた行動時間中は必要な全ての装備を自らが背負って走らなければならないアドベンチャーマラソン方式。

この練習会の主な趣旨は２００９年の３月２９日〜４月４日にかけてアフリカ大陸モロッコ南部・サハラ砂漠にて行なわれる『サハラマラソン』（日本事務局：「国境なきランナーズ」）へ挑戦する参加者の方々を完走へと導く為のレース対策！
そして走力に関係なく幅広いランナーの方々にまずはネイチャーマラソンの魅力を知っていただく為の体験会です。

第１回の今回は５名の２００９年サハラマラソン参加選手と１名の一般参加者が参加、天候にも恵まれた新春の爽快な湘南海岸を舞台に終始和気あいあいと楽しく過ごしました。

参加者は午前１０時に小田急江ノ島線・片瀬江ノ島駅へ集合。
心地よい波の音に向かって歩くこと５分。新春の清々しい空気が漂う湘南海岸にたどり着きます。

海岸に到着してまずは砂漠を走る上での基本的な動作練習。体幹を意識したエクササイズで無駄のないフォームに近づけるよう身体に刺激を入れます。

本練習はサハラ砂漠のイメージ作りに最適な神奈川県・湘南海岸の砂浜を５時間かけて走り歩き！
定められた行動時間内で各々が自身の走力で行けるところまで砂浜に沿って南下後、自己判断にて折り返しゴール時間の午後４時までにゴール地点となる江ノ島電鉄・稲村ケ崎駅へたどり着くこと。

５時間もの時間で行動し続けることはたとえこれから世界一過酷と呼ばれるマラソン大会へ挑戦するチャレンジャーの方々にとっても決して楽なものではありません。

ですが距離も、苦しさも全てを自己判断で決めなければならないこの練習方式はサハラマラソンを残り２ヶ月半と控えた参加選手の方々に改めて自分自身の現状の走力を再確認していただきレースに対してどれほどの目的意識が各々の中で明確化されているのかを試すためには適したトレーニング方法のひとつであり、ネイチャーマラソンの魅力を体験する上でもマイペースで無理なく楽しむことができます。

また、浜辺でのランニングも一般的なランナーにとってはなじみが薄く、砂漠を走る上で最適なイメージトレーニングとなります。
実際のサハラマラソンではシューズの中に砂を進入させない工夫がゴールにたどり着くための一つのキーワードとなることは間違いありません。

まずはその重要性を言葉ではなく痛みで実感していただきます。

それだけを聞いてしまうと過酷な印象しか受けないかもしれませんが天候に恵まれた海は太陽でキラキラと輝き、浜辺ではビーチバレーやサーフィンを始めバラエティに富んだ様々なスポーツを楽しむ方々との出逢いがあり飽きません。
時には大空を舞う凧を眺め、大空を浮遊するパラグライダーを眺め、そして週末の湘南海岸での素晴らしい自然の恵みをそれらのたくさんの方々と享受しあいながら、参加者の皆さんも終始笑顔を絶やさずマイペースにがんばります。

実際のサハラマラソンではレース期間中の７日間を自らが準備した食料のみで賄わなければならず、レース中にも食事をとりながら走らなければならないためレースで実際に食べる行動食やアウトドア用保存食に身体を慣らしておくことは非常に重要なトレーニングのひとつです。（最低限必要な摂取カロリーは義務付けられています）
今回は参加者の方々にサハラマラソンでオススメの行動食のサンプルをプレゼント。
そもそもが行動食に決められたマニュアルはなく、各々にとってその行動食が身体に受けつけてられるかどうかは、合う、合わないがあります。食べながら工夫し改善していく為のアイディアを自らの頭で練ることがネイチャーマラソンでは重要となります。

参加者全員が無事ゴールにたどり着いてからは海に沈む夕日をバックに一日の反省会。
参加者各々が自身の目標を達成する為に必要な今後のトレーニングにおける具体的な目標設定と装備面でのアドバイスを行ないます。

練習会終了後にはゆったりとくつろげる稲村ケ崎温泉にてのんびりと一日の疲れを癒し、汗を流した後はおいしい食事を楽しみながらサハラ砂漠談義に花を咲かせました。

井上真悟